本題
急成長しなければいけない会社
現金 2 /借入 10
機械 6
敷金 1
開業費 1
こちらは、昨日のブログで、ある眼科の開業したばかりのときを予測したバランスシートになります。
例え、3,000万円借りたとしても、運転資金として手元においておける現金は、600万円しかありません。
こういうバランスシートの会社では日々何が起きているのかというと、日々キャッシュが大きく動いて行きます。
収入 診療報酬
支出 借入金の返済+人件費+家賃
病院経営というのは、比較的安定収入を得やすい業態となるので、毎月の収入と支出のバランスは収入の方が大きくなることがほとんでです。
しかし、専用な機械などの設備投資に大きなお金が動くので、借入金の返済が大きくなる傾向にあります。
3,000万円の借入を10年で返済する場合、月々の返済は、25万円+利息。
人件費は、4人ぐらいを雇用しているとして、1人は助手、1人は看護師、2人受付という体勢で、月100万円。
家賃は、路面でエレベーター付きの商業テナントで、60平米ほどで、待合室と診察室などを完備しているので、月々30万円。
これだけでも、157万円になります。
ここに、水道光熱費であるとか、通信費や消耗品関係などが入ってくる180万ぐらいの月の支出が想定されます。
これを上回るだけの収入がないとキャッシュが増えて行きません。
なので、のんびりと経営はできません。
ただ、病院という高い参入障壁があるため、売上をあげること自体は他の業種に比べると容易と言えます。
しかし、キャッシュの出入りが激しいですし、医師は体が資本になるため、仮に自分が病気で休まないといけなくなったりして、医師が不在になると、キャッシュが入ってこなくなり、一気に経営が傾くことも予想できます。
のんびり成長で良い会社
(税理士事務所)
現金 7 /借入 10
機械 1
敷金 1
開業費 1
これは、昨日のブログで病院のバランスシートと比較する形で書いた税理士事務所のバランスシートになります。
もし、同じように3,000万円の借入ができた場合、キャッシュは2,100万円あります。
病院との違いは、高額な機械が必要ないところになります。
そういう意味では、病院に比べると参入障壁は低いと言えます。
ただ、手元資金が2,100万円と病院の600万円と比べて、1,500万円手元にあるのは全然違います。
仮に、病院と同じように、毎月180万円が出て行ったとしても、約1年は売上がゼロでもキャッシュがもつことになります。
売上がゼロなら、人は雇わないでしょうが。
病院の場合は、売上がゼロの場合、キャッシュは600万円しかないので、4ヶ月持ちません。
これは大きな違いになります。
黒字倒産
たまに耳にする黒字倒産とは、キャッシュがなくなり、借入の返済や取引先への支払が遅延、従業員への給料の未払などによって、信用力が低下して、実質的に経営の継続ができないようになって発生します。
黒字倒産の原因は色々ありますが、一番は、借入の返済になります。
例え、銀行に対して、50万円の元本を返済しても、それは、経費になりません。
すると、見た目上は利益(黒字)が出ているように見えるのです。
しかし、キャッシュは確実に減って行きます。
そう考えると、多少、利息が高くなっても、売上が不安定な開業時の借入については、目一杯長い期間で借入を行っておく方が賢明と言えます。
まとめ
病院経営に限らず、開業資金が高額になる事業というのは、その分黒字倒産のリスクを抱えています。
開業資金が高額ということは、それだけ、大きな船を運転していることとなるため、経営者が舵取りを誤ってしまうと、すぐに沈没してしまいます。
そうならないためには、自社の会計というのを、日々確認しておく必要があります。
編集後記
今日は営業日です。
息子(3歳4ヶ月)の成長日記
昨日は、風呂に1時間ぐらい入っていましたが、「オーマイゴット」+変顔選手権を開催していました。
ヨガ日記
今日はお休みですね。
土日は混んでるんで、ポーズチェック枠が取りにくいんですし。
スキー検定2級持ち、現在1級挑戦中の税理士・行政書士です。
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既婚で、7歳の男の子と3歳の女の子の父親です。
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