こんにちは!
みつばち会計事務所の丸山です。
今日は、銀行融資ブログ連続4日目になります。
今日のお題は書評と言うことで、たまたま選んだ本の著者が今や超有名な小説家の方だったとは知らず。
目次
著者はあの池井戸潤(イケイドジュン)
池井戸潤と聞いてピンとくる人も多いと思います。
私は著者を見て本を借りたり、ドラマを見たりしませんが、この名前を見た時に聞き覚えがあるなと行った印象でした。
陸王と言えばお分かりの方も多いのではないでしょうか。
一軒の寂れた足袋屋さんがマラソンシューズで再起をかける名作ドラマです。
もっと言うなら半沢直樹や下町ロケットも池井戸潤さんの小説からドラマ化された作品になります。
(参照元)『P+D MAGAZINE』
話を戻しますが、今回書評を書いた『図解 これだけ覚える融資の基礎知識―融資係になったとき読む本』は初版が平成11年になります。
20年も前に初出版された本になります。
しかし、今読んでも読み応え十分の内容になります。
その要因はわかりやすさです。
元東京三菱銀行出身の池井戸潤さんがご自身の経歴を活かし、新米銀行員が備えなければならない実務力について丁寧にわかりやすく解説されています。
2ページで一つ論点構成
こちらの本は、2ページで一つの論点を説明すると言うスタイルになっています。
例えばこんな感じになります。
全94の論点全てにおいて文章と挿絵が描かれています。
なので、融資の知識に乏しい人でもイメージがしやすくなっています。
論点によっては文章から見ても良いですし、少し難解な論点の場合は図を確認してからイメージを付けてから文章を読んでもいいと言うわけです。
図が本当に秀逸
さらに、税理士の私が見ても秀逸だなと感じる図がたくさんありました。
その中でも今度、財務諸表をクライアントに説明する時の表現として使いたいと感じたのが以下の項目になります。
運転資金需要発生の仕組み(p.35)
これは、ある会社の販売から代金回収までの仕組みを図解したものになります。
本著では、15日締めの会社で掛売上の半分は翌月末に現金で回収できるものの、残りの半分は90日サイトの手形で受け取ると取り決めされている場合と説明されています。
売上の全額が回収できるのは締め日から約4ヶ月後になるわけです。
その間に、商品の製造のための仕入れなどが発生すればその分を建て替えなければいけません。
これが運転資金発生の仕組みと説明されています。
これを把握しておくことで、取引先との融資の相談の際に話が噛み合わないと言うことが避けれると説明されています。
貸借対照表のチェックポイント(p.112)
貸借対照表、言わずとしれた代表的な財務諸表になります。
しかし、その見方と言うのは会計事務所の視点だと細かいところに行きがちです。
例えば、現金の多寡や短期貸付金、繰延資産や長期借入金などになります。
そこで、本著では財務書評の素早い把握の方法を図解してくれています。
言われて見ればなるほどなと思いますが、この図の意識は正直なかったので新鮮でした。
限られた時間で決算書をチェックしないといけない銀行員ならではの確認方法だと思います。
書籍情報
池井戸潤(2005)『図解 これだけ覚える融資の基礎知識―融資係になったとき読む本』 (株)近代セールス社
まとめ
今や小説がドラマ化される程人気の池井戸潤さんのルーツは銀行融資でした。
20年前に書かれた本でしたがわかりやすい図解と整理された文章で、銀行融資の基礎を理解するためには非常に役立つ本になります。
ここで紹介できなかったわかりやすい図解もたくさんありますし、メルカリでも安く購入できますので、興味のある方はぜひ。
会計事務所でクライアント担当している人にもおすすめです。
編集後記
最近は手当たり次第融資関係の本を読んでいます。
結局、良い情報は良い発信者がいるんだと思うことが多いです。
息子(2歳)の成長日記
インフルエンザも完治して油断していたら保育園から電話が、食欲がなく熱がでたと、迎えに行って家で寝かせています。
がんばれ息子!
一日一考
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