【書評】銀行融資を3倍引き出す!小さな会社のアピール力

こんにちは!

 

みつばち会計事務所の丸山です。

 

今日は融資コンサルタントの東川仁さんのこちらの本のレビューになります。

 

では行きましょう。

全部読み終えた後の感想

一言でいうと読みやすい融資の本だと思いました。

 

理由は、本のタイトル通り銀行融資を3倍引き出すをテーマで一貫した内容でまとめられていたからだと思います。

 

そしてそのバックボーンとして、銀行経験13年、融資コンサルタント8年の実績から得られる自信みなぎる力強い言葉で説得力を生んでいます。

 

中小企業はもちろん、駆け出しの銀行融資コンサルタント、新人の融資担当者にはとても読みやすい一冊だと思います。

 

全体的な印象としては筆者の東川さんは融資を受けやすくするコツについて銀行との人付き合いが大事だと再三おっしゃっておられました。

 

この部分は銀行といい付き合いをしていくに当たっては今後も変わらず大切なところになるんだなと感じました。

 

特に印象に残った話を抜粋して紹介

年々銀行員の業務量は増している(P.14)

ここでは銀行を取り巻く環境の変化について書かれており、銀行の合併などが行われれば1人当たりの担当件数は1.5倍(ここでは100件から150件と記載)になるため銀行へのアピールがますます必要になっていることが書かれています。

 

ビジネスローンの登場(P.17)

ここでは、ビジネスローンの登場で行員が決算書の3期分をコンピューターに入れれば、融資可能金額と金利、貸出し期間が自動算出されることになり行員の情報収集能力が低下している現状が書かれています。

 

緊急保証制度の活用(P.32)

現在はセーフティーネット制度に名前を変えているが、その制度の背景には景気の悪化を原因とした連鎖倒産を防ぐ狙いがあります。

中小企業の資金繰りを改善する制度として積極的に活用して行きたい制度になります。

 

セーフティーネット制度(中小企業庁)

https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sefu_net_gaiyou.htm

 

メガバンクのメイン取引先は年商50億円以上(P.35)

メガバンクは行員はノルマ制の競争の激しい世界なので、相手にする企業も融資金額の見込みができる大きな会社となる。

そのため身の丈にあった銀行をメインバンクにしているかどうかが大事なことが記載されている。

 

メガバンクは初回取引時だけ親切(P.41)

著者の東川さんが年商規模8億円の社長のコンサルをしていたときの実体験から、メガバンクの初回低金利に魅力を感じた社長が資金繰りが悪くなってメガバンクから簡単に貸し渋りを受けた体験が書かれています。

 

情報提供量と融資の成功確率は比例する(P.44)

ここでは、融資担当者は、決算書の他に、「予測損益計算書」「資金繰り表」「見積書」「契約書」など情報が多ければ多いほど稟議書は書きやすいため書類は多く用意するべきと書かれています。

 

資料を求められても怒るな(P.52)

融資の際にまた書類を求められたと言ってめんどくさいこともあるかもしれませんが、それは融資担当が融資を実行しようと必死になってくれている証拠なのでむしろ喜ぶべきことと書かれています。

 

仲良くなるべきは「融資担当役席」(P.64)

会社の融資に関わっているのは通常4〜5人になり、窓口担当は融資担当者と渉外担当者になりその上に融資担当役席がいます。

役職は次長などと言われています。

 

貸し渋り・貸しはがしのランク分け(P.88)

銀行のキーマンへの面談を月に一回など行っていれば、銀行と良好な関係性を保つことができ、行員の貸し渋り・貸しはがしの際の心理的抵抗が働きやすくなる。

 

融資したくなる人(P.94)

銀行が融資したくなる人、それは社長の人間性が重要である。

具体的にいうと「借りたものを必ず返す」ということ。

 

訪問していい日、しない方がいい日(P.92)

銀行の繁忙期は月末(30、31日)、5、10日『ごとうび』(5日、10日、15日、20日、25日)、後、月曜日(週明け)と金曜日(週末)も避けた方が無難。

少なくとも、25日、30日、31日は避けた方がいい。

 

融資の確率を上げる第一印象(P.96)

スーツできてくださいと言うわけではなく、普段作業着なら作業着でもいいですが、タンクトップに膝丈パンツ、サンダル履きと言うのは印象が悪くなると言うこと。

実話ですw

 

業界内資料をうまく使う(P.147)

以下のような資料を別途用意すると融資担当者は喜んでくれる。

税理士免除大学院関係の記事
  • 今後の市場規模
  • 業界内シェアの拡大動向
  • 販売先、仕入先状況説明書
  • 商品、サービス、取引条件における同業者との比較表

など

 

事業計画書が融資の際の切り札(P.152)

筆者の東川さんの経験によれば、従業員50人未満の中小企業の90%は事業計画書の作成をしていません。

しかし、事業計画書を作成している中小零細企業のうち80%以上が生き残ることを経験していると記載されています。

 

融資のための補助資料のひな型(P.169〜)

予測損益計算書 資金繰り表 事業計画所など計16個のひな形と書き方のサンプルが収録されているため、融資資料の作成に役立ちます。

 

まとめ

元融資担当の銀行員で融資コンサルタントの東川さんの本で経験に基づいた貴重な体験から融資のコツが記載されています。

 

とても分かりやすい表現で書かれており、融資の経験の少ない人にも分かりやすい本です。

 

また、融資用の資料のひな形のサンプル例が多数収録されていることも嬉しいところです。

 

融資の勉強をするために必要な情報が満載の本になります。

 

書籍紹介

東川仁(1990)『銀行融資を3倍引き出す! 小さな会社のアピール力』同文舘出版(株)

 

編集後記

良い本は一気に読めますね。

 

ここで紹介した内容の他にもっともっと多くの融資のコツがあるので、融資について勉強されたい方にはおすすめの一冊になります。

 

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