目次
本題
税理士になると、行政書士に無試験で登録することができます。
しかし、私のまわりには行政書士登録されている税理士の人は少ないように感じます。
その理由について、私見になりますが、考察してみたいと思います。
理由①実務経験がない
これが最大の理由と言えるかもしれませんが、税理士には行政書士業務をする機会が少ないように思います。
会計事務所で働く時は、仕事を覚えてくると、30社ほどの会社を担当することになるため、例え、税理士と行政書士のダブルライセンスを持つ所長の下で勤務していたとしても、自分の担当している会社の会計処理で手一杯で、とても、行政書士業務までする余裕というのはないと思います。
実際、私も主に2社の会計事務所に勤務して、税理士業務だけで手一杯でした。
しかし、私が勤務した2社は、税理士業務に特化している事務所だったので、もしかすると、ダブルライセンスの事務所に勤めた場合は、業務の割合が少し変わってくるのかもしれません。
理由②行政書士の方が事務所要件が厳しい
これは、実際に私が行政書士登録を検討した時に感じたことですが、税理士事務所の登録より、行政書士の登録の方が事務所要件が厳しくなります。
テナントの一室で開業する場合は、要件は、どちらもさほど変わりはありませんが、レンタルオフィスの場合は、守秘義務の程度が違います。
行政書士のナカジマガジンさんの記事によれば、例え仕切りがあったとしても、鍵付きの扉が必要とされています。
税理士の場合は、明確に鍵付きの扉が必要とまでは事務所要件に記載されていません。
他にも細かい違いはありますが、私は、行政書士の事務所要件の方が、税理士の事務所要件より厳しいと感じています。
理由③登録費用は結構高い
行政書士の登録費用は、約30万円と言われています。
(参考:フォーサイト)
登録の初回のみと考えるとそんなものかなと思いますが、実務経験がなく、実際売上に繋がるか不明確な資格の登録に30万円掛かるというのは、登録を躊躇する原因であると言えます。
ただ、登録さえしてしまえば、月会費は、6,000円ほどになるため、初期の登録費用だけがネックとなる部分かと思います。
理由④職印を用意する必要がある
職印というのは、行政書士会に登録する実印のようなものになります。
行政書士に登録すると、職印として行政書士会に印鑑登録する必要があります。
(参考:行政書士の職印届出について)
実は、税理士には職印という決まりはありません。
みんな、思い思いの印鑑で押印を行います。
ただ、最近は、ほとんど電子申告を行うので、印鑑が必要な場面は少ないです。
ダブルライセンスのメリット
まだ、行政書士に登録をしていない時点で考えるダブルライセンスのメリットは、雇用をしやすいことだと感じています。
裏返せば、売上を拡大するチャンスになると思います。
独立したての税理士というのは、前の事務所から顧問先を引き継がない限り、すぐに売上が上がるわけではありません。
なので、税理士業のみで雇用を発生させるには、開業からある程度の時間が掛かります。
ただ、税理士業以外に、建設業許可や各種許可関係の仕事もできるようになれば、それだけ売上も仕事も増えるので、雇用できる可能性も上がります。
すると、税理士の仕事が少ない期間は行政書士の仕事を振れますし、税理士業が多ければ、その仕事を普通に振れば、年間通して、雇用を維持することができます。
私の考える雇用とは、確定申告の時は土曜出勤、残業があたり前という職場ではなく、年間通じて一定の量の仕事を振れることが理想になります。
そうすれば、残業なしで1日8時間労働で雇用することが可能だと思います。
税理士業だけだと、どうしても確定申告の時期が特別に忙しくなってしまいます。
それが、ブラック会計事務所の原因だと思うので、行政書士業務が仕事の平準化に繋がる可能性は感じています。
編集後記
今日は、祝日ですが、少し業務をする予定です。
息子(3歳4ヶ月)の成長日記
外に行きたいと言いますが、大抵はお菓子かジュースを買いに行きたいためなので、全部の要求に全て答えるわけには行きません。
ヨガ日記
今日は、寝坊して休んでしまいました。
明日は、寝坊しないようにレッスンを受けたいと思います。
阪急塚口駅南に徒歩5分、阪神高速・尼崎インター下車北へ車で5分のところで開業中の税理士・行政書士です。
既婚で、7歳の男の子と3歳の女の子の父親です。
著書「研究計画書の書き方 Kindle版」発売中
よろしくお願いします。