まいどおおきに!
税法大学院合格コンサルタントのTOMOYUKIです。
税理士試験も一段落し、いよいよ税法大学院の前期日程の願書提出が徐々に迫ってきている状況かと思います。
私もブログで何回も書いていますが税法大学院に入るためには研究計画書が必要になります。
研究計画書と言われて初めに思うのが何を書けばいいのかわからないということです。
その点も私のブログを見ていただければある程度形が見えてくるかと思います。
では、研究計画書をとりあえず書きました。
これでいいのかと言うともちろんそれでいいわけではありません。
そこで日々コンサル生の研究計画書を添削させていただいている私の立場から文章を読みやすくするコツということについて書きたいと思います。
書こうと思えば文章はすぐ書ける
まず文章を書くという行為ですが、例えば日記を書くなどであれば2000文字でも3000文字でもすぐに書くことができます。
しかし、私のコンサルを受けていただく方にはすぐに書き始めないでくださいとお伝えしています。
私も毎日ブログを書いていますが、ブログ継続の一番の障害となるのがネタが尽きることです。
寝て起きて食ってだけをしていたらそれではネタがなくなりますよね。
自分の将来の方向性を決めて、そこに向けてエネルギーを費やしているからこそネタというのは生まれると思います。
研究計画書におけるネタとは、過去の教授たちが心血込めて書かれた論文になります。
まずはそれを熟読して、ネタを自分の中で熟成させることが研究計画書作成においてまずやらなければいけないことです。
この熟成期間を設けずに書き始めた文章というのは途中で繋がりがなくなってしまい一貫性のない文章なってしまいます。
なので読みやすい文章を作るためには自分で決めたテーマを理解することから始める必要があります。
とりあえず書いてみるのは大事
ネタを熟成させると言ってもた書かないことには始まらないのは確かです。
なのである程度参考文献の読み込みが進めば次は書いてみることです。
起承転結という言葉がありますので、まずは上から簡単に各段落に何を書いていくのかイメージしながら簡単にまとめていけばいいと思います。
その中で他に必要と思う文章があれば追加していくというイメージで良いかと思います。
私も税法大学院を受験した当時は文章を書く練習などほとんどしていませんでした。
ある意味行き当たりばったりで研究計画書作成していた思い出があります。
入学出来たから良かったものの今考えると非常に怖いですね。
そして一番時間が掛かるのが書き直しの作業になります。
つまり時間をかけてこれでいけると思って書いた文章であっても、後で見返してみると前後の繋がりがおかしかったり、根本的に意味を履き違えていたりすることがよくあります。
なので、ある程度読み込みが進んだ段階では、そこまで時間をかけずに上から下まで一気にあらすじでもいいので書いてしまうことが重要になります。
修正をする中で目線を変えていく
ある程度の文章の流れが出来上がったら、次にすることは本当にそれが読者目線で書かれてるかどうかを何度も読み返して確認することです。
研究計画書における読者、それは教授になります。
大学院を受験する前は教授のイメージがわかずどんなに立派な人に読まれるのか、自分の少ない知識で書いた文章で満足してくれるのだろうかなど想像はどんどんと膨らむと思います。
しかし教授も人間です。
しっかり勉強して書かれている文章であればそれは伝わります。
そこで重要なのが、主語と述語を明確にして書くことです。
税法の文章というのは条文が長い影響もあって説明するためには噛み砕いて言わないととても長い文章になってしまいます。
なので条文丸写しの文章よりは、できるだけ噛み砕いて説明した文章の方が読者としては読みやすいです。
それは教授も同じです。
例えば、移転価格税制の説明をする場合は以下のような文章が適切です。
これは去年合格されたコンサル生が書かれた文章の一部です。
移転価格税制とは
親子会社・兄弟会社等の関連企業の間では、通常設定される対価とは異なる対価で取引が行われる場合がある。このような取引は、事業者間で所得が移動するため、独立した事業者間で行われた取引の正常な対価と比べ、各企業の所得は適正な所得ではなくなる。
この文章は主語は、タイトルにある移転価格税制になります。
それを説明するために、まずは、『親子会社・兄弟会社等の関連企業の間では、通常設定される対価とは異なる対価で取引が行われる場合がある。』という前提条件を示しています。
そして、『このような取引は、事業者間で所得が移動するため、独立した事業者間で行われた取引の正常な対価と比べ、各企業の所得は適正な所得ではなくなる。』の文章で移転価格税制がなぜ必要なのかを説明しています。
読みにくい文章の例示としては以下のような文章になります。
親子会社・兄弟会社等の関連企業の間では、通常設定される対価とは異なる対価で取引が行われるな取引は、事業者間で所得が移動するため、独立した事業者間で行われた取引の正常な対価と比べ、各企業の所得は適正な所得ではなくなる。
始めの文章と何が変わったかお分かりでしょうか。
『移転価格税制とは』というタイトルと、『場合がある。このような』を抜いただけです。
一部分がなくなるだけで非常に読みにくい文章になってしまいます。
こうした、国語のテクニックのような文章の書き方を意識するだけで主語と述語を明確にすることが出来ます。
数字の基本は半角英数字
研究計画書もしくは論文における数字の扱いというのは暗黙のルールがあります。
それは数字は半角英数字で書くということです。
例えば年号。
令和1年と記載するのが正解で、令和1年や令和一年とはしません。
但し、令和元年であれば数字ではないので、 使う場面は限定されるかもしれませんがありでしょう。
しかし、以下のように日本語独特の表現で漢数字を使った方がいい場合もあります。
それは、『一例』『一取引あたり』『一帯』『目玉の一つ』など2つ以上の言葉で1つの意味になるような日本誤特有の表現であれば漢数字でいいです。
ちなみに、年号については、西暦なら西暦で統一して和暦なら和暦で統一するのが暗黙のルールですが、例外として西暦で統一していても裁判で【最判平成27年判決】などの年号については、それ自体が判例を分類するための記号のようなものなので、西暦のままで大丈夫です。
まとめ
読みやすい文章を各コツはまずは論点を理解することです。
そして、書いては読んで、書いては読んでを繰り返します。
その中で、国語のテクニックで主語と述語を明確にして文節を修正します。
結局のところ、読みやすい文章を書くコツはいかに読者の立場に近づけるかどうかということになります。
息子(2歳)の成長日記
いやいやーといって起きない姿がかわいいです。
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