【小論文対策】税法大学院合格コンサルタントが文章構成を4段階で解説!?

研究計画書を作成したけど、小論文の対策方法が分からないという方は結構多いのではないでしょうか。

私は、税法大学院合格コンサルタントとして活動しながら、ブログ執筆もしており、現時点で100記事ほど書いています。

そんな私が、小論文対策をブログの作成方法から考えてみたいと思います。

今回お伝えしたやり方だけが正解ではないですが、読者目線を教授目線と置き換えると、ブログの書き方も小論文の書き方も実は同じと言えます。

この記事は以下のような方向けに作成しました。

●税法大学院で小論文が試験科目の方

●税理士を目指している方

●小論文の対策方法が分からない方

●ブログの書き方がいまいちわからない方

動画解説

ブログの内容の中で重要なポイントに絞って小論文を書くためのアプローチ方法を解説しています。

小論文の出題パターン

法律の出題パターンを記号で置き換えると以下のような構成になると考えられます。

XがBという取引にCの条文を適法として申告をして、Yから更正を受ける。それに不服のXが訴訟で争う。

それでは、Cの条文の解釈はDでいいのか?

あなたの立場を明確にして論述しなさい。

(本問は税法知識を問うものではなく、論述力を問うものとする。)

 

 

結論を決める

 Dは正しい。 

このように決めると、以下のように書くことが出来ます。

①B取引の内容を書きおこす
②Cの条文の解釈案を仮でもいいので記載する
③B取引はCの○○の解釈方法で説明する
④なので、Xが、B取引をDとしたのは正しい

 

 

ブログは1記事1テーマ

ブログの基本は、1記事1テーマである。

それは、お察しの通り2テーマ以上になると読み手が理解し辛くなるからだ。

もっと、インターネットの検索エンジンの仕組みを意識して説明すると、読み手は知りたい情報を探していて、何かしらの文字を入力してブログ記事に到達している。

そこで、1記事に2テーマ以上記載してあると、途中で記事から離脱されてしまう。

文章構成が2テーマ目から始まっていたとしたら、1文を読んで離脱されてしまう可能性がある。

また、2テーマ目が文章構成の中盤から始まっていると、その中盤に差し掛かったところで離脱してしまう。

さらに、文章構成の最後の方に2テーマ目が入っていたとすると、最終的に読み手が迷ってしまう。

なので、ブログの文章は1記事に1テーマになる。

あらすじ書きの天才だった僕が言う『小論文対策でブログを始めるのもあり!?』の理由│税理士免除大学院入試対策

 

 

ブログの書き方を応用する

一貫性のある文章とは

この原理を小論文に当てはめてみると、「Dは正しい。」これが、 小論文のテーマ になる。

そして、最終的には、この「Dは正しい。」と言う内容を説明するように書いていけば間違った文章構成にはならないのである。

これが一貫性のある文章を書く秘訣と言える。

 

問題を細分化すると読みやすい

小論文の作成は、60分~120分という限られた時間の中で行われるケースがほとんどだと思うので、このテーマ選びについては、あまり時間を掛けたくないし、掛けても仕方がない。

そして、テーマが決まったら、その結論を説明するための段落を設ける。

ブログでも丁寧な説明をするためには、問題を出来る限り細分化して、細分化した内容について説明する

小論文についても問題文から読み取れる内容を細分化すればいい。

租税や会社法どんな問題であったとしても、取引に法律を適用して、その適用が正しいのかどうかが問題となっている。

 

問題の理解が出来ない場合の対処法

そんな場合も取引を書き起こす

そこで、一番の問題点は内容がまったく理解できない場合である。

知らない単語が出てきた場合は頭が真っ白になると思う。

それは仕方がない。

そういう場合は、まず、問題文を自分の言葉で書き起こしてあげればいい。

それが、①のB取引の内容を書くという項目になる。

訴訟は取引を条文上どのように判断するかが問題となっているので、まず、取引の分析をしないと何も始まらない。

なので、①で自分なりの表現でいいので、その取引を書き起こしてみるのである。

 

②の具体的な書き方

そして、②③と繋げていくわけである。

これで、文章の繋がりが出来るので、この人何言ってるのとは思われない文章となる。

ここまで、出来れば、充分合格レベルの文章構成になる。

少し、②の「Cの条文の解釈案を仮でもいいので記載する」について例示を示して説明したいと思う。

法人税法22条2項に『無償による資産の譲受け』という文言がある。

この文言の解釈は、過去にオウブンシャホールディング事件と言われる有名な訴訟のキーワードとなっている。

例えば、小論文のテーマでXの行った取引が無償による資産の譲受けに該当するかどうか述べよという問題があった場合、なんらかの解釈を示す必要がある。

その際に、④の「Dが正しい」というテーマが決まっていれば、そこにたどり着く解釈になるように説明すればいい。

法人税法22条2項は、いわゆる取引が売上に該当するかどうかの条文であり、なんらかの取引があった場合に適用される。

オウブンシャホールディングの事例を参考にすると、株主総会などを通じて意図して、かつ、相手先が合意して行われる行為は、取引とされた。

 

③は単純作業になる

逆に、④の「Dが正しい」という結論は、取引に認められると課税されるわけなので、無償による資産の譲受けは、①で説明した取引では適用されないという形になるように説明する必要がある。

そして、①と②が完成すれば、③で①を②の条文に当てはめて説明すればいいわけなので、③は単純作業になると言える。

 

②の解釈によって、①で書く内容も変わる。

以上のことから、②の解釈次第で全体の流れが変わると言える。

つまり、オウブンシャホールディング事件を参考にすると、取引に該当すれば支払う税金が多くなり、取引に該当しなければ支払う税金も発生しない。

なので、②の条文の解釈を自分で決めてから、①で書き起こす取引を考えてから書き始めないと、途中で理論が破綻してしまう。

そのため、①よりも先に②の解釈を設定する必要がある。

 

 

最終的に考える順番はこうなる

つまり、以下のような順番で小論文の構成を考えると失敗しにくいと言える。

④なので、Xが、B取引をDとしたのは正しい
②Cの条文の解釈案を仮でもいいので記載する
①B取引の内容を書きおこす
③B取引はCの○○の解釈方法で説明する

このような順番で各段落の内容を決めてから、①から順番に文章を書いていくといい。

 

税法大学院の倍率によって対策が変わるのか

心配性の人は、結局、倍率が高いと知らない論点が出れば落ちるんでしょと思うかもしれない。

確かにそれは正論だと言える。

しかし、それは、極端に倍率が高い試験の場合ではないかと思う。

倍率が2倍いかないぐらいであれば、文章構成が整っていれば十分勝負できると思う。

根拠はないが、仮に3倍だとしても文章構成が整っていればいい勝負は出来ると思う。

ただ、理屈は分かっても文章構成を書くということはそれはそれで難しい。

 

文章がうまくなるコツ

まずは量

私は元々、国語が一番苦手で、今でも文章がうまいとは思っていない。

それでも、税法大学院の入試で研究計画書を作成し、入学し、修士論文を書き、ブログも100記事近く書いていると少しずつ書けるというか、めちゃくちゃ変な文章は書かないようになったと感じている。

なので、小論文対策は、書くことに尽きると思うし、さらに言うと良質の文章を読むことも対策に繋がる。

 

良書を紹介―人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているー

そこでオススメなのが、3月からオンラインサロンも始められるふろむだ先生の分裂勘違い君劇場というブログである。

ブログはこちら

さらに、著書の人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているもオススメである。

私は、まずこの著書を読んでブログを書かれていることを知った。

ふろむだ先生のブログの何がすごいのかというと、基本は心理学だと思うが、「錯覚資産」という概念を分かりやすく説明されているところだ。

錯覚資産の意味は著書にお譲りするが、このような実態のないものを言葉で説明するのは、租税や会社法という条文ありきで説明するものよりも数段高い文章スキルが必要になる。

本著を読み進めていくと、なるほどなるほどの連続だった。

間違いなく、2018年のマイベストセラーである。

 

 

まとめ

最後は、本の紹介のようになってしまったが、ようするに小論文の対策は文章スキルを上げることが近道ですというお話です。

そのための方法としては、文章を書くということと、良質の文章を読むという2点です。

ちなみに、私のコンサル生にもふろむだ先生のブログを読んで貰って大変好評を頂きましたし、読了後の研究計画書の文章はかなり良くなっておりました。

研究計画書の作成は、小論文と違ってしっかりした理解がないとダメですがね。

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