目次
本題
中小企業投資促進税制
中小企業投資促進税制というものがあります。
この制度は、会社の設備(パソコンは該当しません。業務に使用する比較的大型な専用機械などが該当します。)などを購入した場合に、その取得額の何%かを税金の計算上有利に計算することができる制度になります。
中小企業投資促進税制の他に、中小企業強化税制というものもありますが、税金に影響を与える減税できる割合は異なりますが、税金に対する方向性は同じです。
そして、税金の計算上有利に計算することができる方法には、税額控除と所得控除という2つの方法があります。
ちなみに、こちらの税制は法人だけでなく個人事業主の方にも適用があります。
本当に税金が減るのは税額控除
税額控除とは、文字通り、税金を直接減らす効果のある制度のことを言います。
身近な税額控除で言えば、住宅ローン控除やふるさと納税(住民税の税額控除)などが該当します。
中小企業投資促進税制では、取得した機械などの取得価格の7%の税額控除を受けることができます。
200万円の機械を取得して税額控除を選択したら、7%の14万円をその年度に負担する税金から直接減らすことができるので、まさしく、節税と言えます。
所得控除は意味がないのか
一方、所得控除を選択した場合は、所得に影響を与えることになります。
その具体的な方法は減価償却の特別バージョンと言ったものになります。
割合は、取得価格の30%です。
おっ、こっちの方が割高なので、お得じゃないのと思われるかもしれませんが、この30%というのは、減価償却の前倒しになります。
つまり、経費の計上を前倒しているだけで、税額を直接減らしているわけではありません。
減価償却というのは、200万円で固定資産を購入したら、耐用年数が5年なら5年で経費にしていく方法のことですが、所得控除を選択すると、あくまで、200万円のうち30%を初年度に経費にできるだけで、経費の総額が増えるわけではないので、本質的な節税とは言えません。
このようなものを課税の繰延と言って、税金の負担を後ろ回しにしているに過ぎません。
貨物用の車は適用可能
お金がかかるものの代表的なものの中に車が存在します。
えっ車もいけるの?
いけます。
ただし、貨物用の車に限定されるため、普通乗用車は対象にはなりません。
車両総重量が3.5t以上のトラックなどの運搬用の車は対象になります。
まとめ
税額控除と所得控除、節税を考えるなら税額控除一択になります。
クライアントさんには、大きな買い物をするときは連絡してくださいとお伝えするのは、消費税の影響の他に、このような投資した資産に応じた節税対策も検討ができるからになります。
参考文献
- 設備投資優遇税制の上手な使い方 税理士 田中 康雄
- 中小企業投資促進税制、経営強化税制の実務 税理士 橋本 満男
息子&娘(4歳10ヶ月&0歳10ヶ月)の成長日記
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