クラウド会計を使った会計事務所と顧問先の理想的な関係についての1考察ーfreeeの機能を中心としてー

まいどおおきに!

税法大学院合格コンサルタントのTOMOYUKIです。

私は会計事務所経験が6年ほどになり、今まで数多くの会社の経理、税務業務に関わってきました。

これまでに使用した会計ソフトは、ICS、発展会計、弥生会計、freeeの4つになります。

会計事務所によっては、顧問先別に使い分けたりしているところもあるので、種類でいったら少ない方かもしれません。

現状はfreeeに落ち着いています。

freeeは、ご存知の通りクラウド会計ソフトになります。

私が数ある会計ソフトの中から、今freeeを使用しているのは、クラウドの機能が非常に使い勝手が良いと感じているからです。

ただ、この使い勝手の良さは会計の実務に携わっている人は強く感じるところかもしれませんが、顧問先が感じているかは疑問を呈するところです。

そこで、今回はこんな風に関与すれば会計事務所と顧問先はクラウド会計ソフトを通じて良好な関係が気づけるかもしれないという業務の流れについて解説したいと思います。

ちなみに、今回タイトルを研究計画書風に付けてみましたww

理想的な流れ

ズバリ理想的な流れは以下の流れになります。

なぜこの流れがいいのかについては後述します。

①、顧問先でfreeeで同期できるデータは全て同期する

②、領収書や仕入先からの請求書など手入力が必要なものは外注する(クラウドワーカー)

③、月ごとに会計を締める←ここは会計事務所に依頼する

④、3カ月に一回、会計事務所がデータを確認して、打ち合わせを行う(対面でもzoomでもチャットでもいいので)

⑤、決算月の前後で利益の予測や、来期についての打ち合わせを行う

 

 

 

メリット1 顧問料を抑えることが出来る

ネットバンキングなどは連動させる

会計事務所の大きな収入の柱になっているのは、今でも記帳代行の仕事です。

よくある会計事務所の形は、パートのおばちゃんを雇って、顧問先から会計資料を送って貰って仕訳の入力作業をさせて、報告をするという流れでした。

ただ、この記帳代行の部分については、クラウド会計をうまく使えば自社でかなりの部分を行うことも可能です。

1つのコツとしては、ネットバンキングやクレジットなど連動が可能なものについては全て連動させてしまうことです。

そうすることで、従来まで手作業で入力が必要だった大部分を短時間で行うことが出来ます。

 

領収書入力などはクラウドワーカーを使う

しかし、見落としがちなのが、手入力しなければいけないところもまだまだ残っているというところです。

それは、領収書請求書になります。

売上の請求書についてはfreeeでも作成は可能ですが、仕入などの請求書については相手の出力形式に依存します。

このような場合、紙のデータを電子化する必要があります。

そこで注目したいのがクラウドワーカーです。

クラウドワーカーで最も有名なのがクラウドワークスになります。

紙のデータを電子化することはそこまで難しいものではありません。

そのため、そのレベルに応じたワーカーさんに依頼すれば、無駄な費用を掛けずに外注することが出来ます。

弊社では、領収書の文字起こしの作業風景を動画にしていますので、参考にして下さい。

 

 

クラウドワークス

 

月次の締めの作業を会計事務所に依頼する

クラウド会計に入力された数字が正しいかどうかを判断することが会計事務所の仕事の1つになります。

この部分は経理に精通していないとなかなか正しい判断は難しいです。

正しい判断をするためには、月次の段階でどこまで数字を固めるのかや、銀行融資用を考えて作成するのかなど考慮しないといけない事項がたくさんあります。

このあたりから会計事務所に依頼するといった意識を持っていると、無駄な顧問料の出費は減らせると思います。

 

会計事務所からの報告の頻度は1ヶ月より3ヶ月に一回ぐらいのペースがちょうどいい

まず、顧問料についてですが、毎月会うより3ヶ月に一回会う方が料金を抑えることが出来るのが一般的です。

クラウド会計の機能を活かして、コピーもせず、郵送もせず、領収書や請求書についてもきちんとした仕組みが出来ていれば、理論上は、毎月末決算をしているような状態でその瞬間瞬間で正しい利益が表示されているはずです。

ただ、毎月決算並みの厳密さで数字を固めることは、もちろん必要以上の手間もかかりますし実践的ではないと言えます。

ここで、1つマメ知識として、消費税の予定納税という制度があり、これは、会計期間を6ヶ月や3ケ月に区切って税金を納める制度になります。

このように、税務の分野については期間の区切りを半年とか3ケ月に区切ることが多いです。

さらに、会計監査の世界では四半期決算(上場会社などはその規模の大きさから3ケ月に1度決算を行って利益を報告することが要請される)というものが存在するように、経理は3ケ月ぐらいで一旦締めて確認することが理想的です。

そのため、3ヶ月に一度ぐらいの頻度で会計事務所から報告をもらうぐらいがちょうどいいです。

それ以上の頻度で会っても劇的な変化はあまりないと思います。

毎月の締めの際に不明点や不足している資料などの指摘をチャットワークなどで行えば問題ないと思います。

 

 

 

メリット2 資料の受渡のタイムラグがない

従来の会計ソフトであれば、会計事務所に郵送で資料を送って貰って入力する必要があったので、どうしても郵送の時間というのが掛かりました。

ほとんどありませんが、配送トラブルや地震などの天災などの影響で到着が遅くなることもあります。

そこで、クラウドでデータを連動させておけば、銀行明細をコピーして送る手間もありません。

freeeであれば勝手に明細をネット上から取得して処理する機能があるため、明細をコピーする必要も会計事務所に郵送する必要もありません。

しかし、注意しておかないといけないのは、書類は基本的に紙で保存をしておかないといけませんので、その点はあしからず。

 

メリット3 データの保管レベルが高い

従来の会計ソフトの場合

+

会計ソフト&バックアップデータ

 

クラウド会計運用の場合

+

ネットバンキングやクレジット明細のネット上の基礎データ

+

会計ソフト

 

違い

上記は、会計データが従来のソフトで運用している場合とクラウド会計ソフトで運用している場合のデータの保管場所を記載しました。

従来のソフトでは、紙もしくは、パソコンにダウンロードされたソフトにしかデータが保存されていませんでした。

もし、火災などで事務所が燃えて紙とパソコンデータが消失すれば、復元は不可能でしょう。

それまで膨大な時間を掛けて作成したデータが失われます。

これに比べてクラウド会計での運用の場合は、データが分散して運用されていると言えます。

同じように火災で事務所が燃えて紙の資料が消失した場合でもクラウド上にデータは残っているわけです。

さらに、ハッカーがクラウド会計を攻撃してデータが消失しても、銀行などの電子データが残っているため復元が可能です。

このように、クラウド会計での運用はデータを一か所に集中せず運用できるため、不測の事態に強いと言えます。

従来のソフトでも、クラウド上のデータベースにバックアップを取ることはもちろんできますが、クラウド会計の場合は意識せず分散してデータが保存されているところが大きな利点かと思います。

 

 

まとめ

会計事務所の仕事は時に閉鎖的と言われます。

顧問先も実際何をしているのか分からない人も多いと思います。

その点、クラウド会計は良い意味でも悪い意味でも”便利”なソフトです。

顧問先がクラウド会計を使うことで、会計事務所の業務が従来よりも見える化して、必要なサポートを必要なだけ選択することが可能になると思います。

 

 

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最近、「ないないして」というとかたずけが出来るようになりました。

 

業務連絡

研究計画書作成のABCコンサルサービスのAコースの受注を頂きました。

ありがとうございます。

これで、今年度の残り枠数は、残14/定員20となりました。

席だけ確保して、税理士試験後からコンサル開始といった形も受け付けております。

どうぞよろしくお願いします。

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