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高騰するトレーディングカードを題材に研究計画書!?

本題

税理士界という税理士の月刊の会報誌があるのですが、そこには論壇というコーナーがあり、税理士が交代で論を出す枠があります。

今月の会報誌に出ていたのが、服部浩之税理士の「高騰するトレーディングカードを巡る課税上の問題」(税理士界 第723号)というテーマでした。

普段と毛色の違うタイトルで目を惹きました。

大学院入試のコンサルタントとして、ちょくちょくとコンサル依頼を頂いている身としては、このタイトルというのが研究計画書にも活かせそうな抜群の文言のチョイスだと思います。

内容も、研究計画書の書き方のお手本のような順番で段落のタイトルがつけられていました。

私が研究計画書で常に意識してコンサル生の方に伝えているのが書き出しの重要性で、服部さんの「1、はじめに」の書き出しを引用すると、

近年トレーディングカード市場が飛躍的に成長していることをご存じだろうか。令和4年度の玩具市場規模は9,525億円で過去最高を記録し、そのうちカードゲーム、トレーディングカードに絞ると前年比132%の2,348億円となった(注1)。

(注1)一般社団法人日本玩具協会保ホームページ「玩具市場規模データ」、(該当ホームページURL)、2024年4月5日アクセス

お手本のような書き出しと言えます。

トレーディングカードという目を惹くタイトルで文章に興味を惹きつけた上で、なぜ、このテーマを扱ったのかを数字と資料で根拠付けをしています。

この時点で興味が湧きますし、引用を丁寧にしている時点で、この人はちゃんと調べて書いているというのを印象付けることができます。

そのあとの第2段落は「取引形態」を書かれていました。

知りたいですよね。

この時点で読者が第2段落まで読んでくれることが確定しているようなものです。

そして、第3段落で「所得区分」としてここでようやく税法の定義付けをしています。

ほんとに読者の心理をしっかりと理解している書き方だと思います。

専門家に対して、いきなり税法の話を書くというのは正直うんざりされます。

興味深いアイスブレイクから税法の話に移行することで、読者をリラックスさせてしっかりと持論を聞いて貰う体制に持っていくことができます。

ちなみに、第4段落は「生活に通常必要な動産の該当性」となっています。

これは税法の各論のですね。

段落構成がしっかりしていてタイトル倒れにならない興味深い内容でした。

ただ、研究計画書で気をつけないといけないことは、過去の判例があるかどうかということを気にされる教授が多いのでできれば判例と紐付けれるテーマがいいですが、人より合格科目が少なく倍率の高い大学院に勝負をしたい場合などは、そんな細かいことは気にせずに目を引けて根拠のデータを揃えることができる内容であれば個人的にその戦略はありだと思います。

一番ダメなのは、杓子定規な当たり障りのないテーマで専門家が退屈するような読む気にならない文章を書くことです。

ぜひ、ご自身の経歴や実績を客観的にみて作戦を立てて大学院入試の研究計画書作成に挑んでいただければと思います。

本ブログ記事の無断転載はおやめください

 

息子&娘(6歳10ヶ月&2歳10ヶ月)の成長日記

息子の夏休みの学習について、公文に行くことになりそうです。

学校の授業がなくなってしまうので、宿題をもらえるからという理由で始めてみようと思っています。

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