税理士が考える日商簿記1級と税理士資格の根本的な違い

本題

日商簿記1級の価値

私が目指した理由

最近、日商簿記2級の難易度が上がったという話をよく聞きます。

なんか、なんか合格率が10%代の年もあったとのことで、私が簿記の試験を受けていた当時と比べるとかなり難しくなったなという印象です。

私が簿記の試験を受けていた時は、はっきりとは覚えていないですが、2級が30〜40%、1級が10%代だったように思います。

それを考えると、今の2級の合格率が10%代というのは、考えられない数字です。

一応、私は日商簿記1級に合格しています。

私の特技は簿記なので、自慢じゃないですが、一発で合格しました。

ただ、受験理由はというと、税理士の受験資格を得るためでした。

意外と簿記1級を持っていない税理士は多く存在します。

日商簿記1級の必要性

特に、簿記1級だから、就職に有利とかは感じたことはありません。

あくまで、税理士の受験資格が当時はなかったので、取得しただけでした。

そういう意味では、私の中での簿記1級の価値というのは、実務上で有効というものではなく、あくまで税理士資格への通過点としてのものになります。

会計事務所で必要な能力

会計事務所の実務レベルでいうと、簿記1級の出題範囲である工業簿記の知識はほぼ使う場面がありません。

それよりは、税金の法律を1つでも勉強した方が実務レベルでは役に立ちます。

会計事務所で働くために必要なレベルの簿記というのは3級でも十分だと思います。

現に、会計事務所で働いて見ると、税理士資格はおろか、簿記の資格を1つも持っていない人でも受分活躍されています。

会計事務所で必要なのは、簿記の基礎知識と、所得税、法人税などの法律知識とクライアントとのコミュニケーション能力などです。

なので、会計事務所で働きたいということが目標であれば、日商簿記1級は不要です。

税理士資格の価値

一方、税理士資格の価値とは、独占業務を法律上行えることです。

日商簿記検定というのは、あくまで民間資格であって、それがあることで、法律上、独占的に行える仕事というのはありません。

税理士資格は医師免許などと同様に国家資格なので、税務相談や税務申告書の作成を税理士以外が行うことが違法となります。

これは、とても強力な権利です。

税理士以外が、税務申告書を作成して提出することは違法となるため、ビジネスの参入障壁はめちゃくちゃ高くなります。

発展途上国で法整備の整っていない国で違法行為を行うならまだしも、法治国家の日本で違法行為をしてまで、そのような行為をする人というのは少ないでしょう。

参入障壁が高いため、独立して小規模でも経営が成り立ちやすいメリットがあります。

なので、税理士資格と日商簿記検定というのは、試験範囲は被っているかもしれませんが、全くの別物ということになります。

まとめ

日商簿記検定は、あくまで民間資格であって、なんら法律的なメリットを教授できる資格試験ではない。

例え1級があったとしても、会計事務所で重宝されるかどうかは別問題。

一方、税理士資格は医師免許と同じく国家資格であって、税務相談、税務申告書の作成は税理士しか行えない独占業務になります。

 

息子&娘(5歳0ヶ月&1歳0ヶ月)の成長日記

娘の歩くスピードが日増しに上がっています。

『ガオガオ』言いながら歩くので、ミニラと命名しました。

といいながら、世代だなと感じています。

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