念願の税理士まで、あと2科目!
結婚して、子供も生まれて試験を受ける時間は捻出できない。
税法が免除になる大学院は見つけたけど、研究計画書をどう書けばいいのか分からない。
そんな時は、ども、税法大学院合格コンサルタントのTOMOYUKITwitterです。
今回は、研究計画書作成の第一関門のテーマに絞って解説しています。
最後は、実務経験の浅い方向けの入試突破の秘策についても書いています。
目次
研究計画書のテーマの決め方
税法を把握する
研究計画書を書く際は、テーマを選定しないと1ミリも書き進めることが出来ません。
テーマを決める手順ですが、まず税法を決めないといけません。
具体的には、所得税、法人税、消費税、相続税、地方税の中から決める必要があります。
>>まず大学院入試のおおまかな内容を確認されたい方は以下の記事を参考にして下さい。
『【社会人受験生必見】税理士免除大学院の具体的な対策方法!?』へ
ゼミ特有の事情について
今回は、大学院のゼミ特有の事情からテーマの決め方について話をしていきたいと思います。
ここだけの話ですが、ゼミでは、税法の科目ごとに一定数集めるという暗黙の了解があります。
大学院のゼミでは、2年間の学生生活の間に修士論文を書き上げてゼミの教授の名前で発表することになります。
そこで、分かりやすい例で説明すると、ゼミの学生全員が、相続税のテーマの人だけで構成されるということはないと思います。
なので、例えば教授が所得税の権威で『うちのゼミでは所得税の論文』しか認めませんというようなゼミ(修士論文でたぶんそんな教授はいないと思いますが、、)ではない限り、6人のゼミであれば、法人税と所得税で4~5人、消費税と相続税で1~2人ぐらいの感覚で受験生は選考されてます。
>>以下の記事は入学後のゼミのカリュキュラムにフォーカスして書いています。
『【画像あり】税理士免除大学院のカリキュラムと入学するために必要なことについての話』へ
選択すべき税目
法人税と所得税が無難
では、税法は何を選ぶべきなのでしょうか?
無難にいくなら、やはり法人税と所得税のどちらかになります。
こちらの科目は、条文数も判例数も多いため参考文献が多くあります。
参考文献が多いということは論点が豊富にあるので、法人税と所得税を選んでおけば問題はないと言えます。
法人税を選択した方がいい人をピックアップ
では、法人税と所得税の2択のうちどちらを選んだ方がいいのでしょうか。
私が考える法人税を選んだ方がいいと思う人をピックアップしました。
・税理士事務所で法人の申告をよくしてる人
・大きなお金が動くことをテーマにしたい人
・会社法の勉強をしたことがある人
法人税は割と専門性が強いので仕事で法人の申告に関わっている人に向いていると思います。
また、裁判で動くお金も多いので、過去の判例でも何百億の追徴の話などもありますので、大きな話が好きな人にもオススメです。
逆に、専門性が強い税法になりますので税法初心者の方にはオススメしません。
所得税を選択した方がいい人をピックアップ
所得税についても同様に選んだ方がいいと思う人をピックアップしました。
・税理士事務所経験がない人、または浅い人
1つだけ挙げましたが、所得税は日常生活に密着した税法なので、基本的にどんな人でも無難に選べる税法と言えます。
実際、所得税をテーマに論文を書こうとする人の数は多いように感じます。
逆に言うと選ばれやすい税法であるため、他の人とテーマが被ってしまう可能性が高いです。
例えば、まったく同じテーマの研究計画書が2枚あれば、どんなに内容が良くてもどちらか1人しか受からない可能性が高いです。
法人税と所得税以外の税法を選択について分析
では、少数派の消費税、相続税、地方税を選んだ方がいい人についてもピックアップしたいと思います。
消費税の選択
・残念ながら、オススメしません。
消費税の論点は正直少ないです。
なので、よっぽどテーマに独自性を出せる自信があるとか、絶対に消費税で論文を書きたいという誰にも負けない思いがあるなら別ですが、税法としては、判例も少なく書きづらいです。
研究計画書の段階では他の税法で考えるのが無難と言えます。
入学した後に、テーマを変える分には問題ありません。
相続税の選択
・相続税専門の税理士事務所に勤務している場合
相続税の選択をオススメする人は、相続税専門の事務所に勤務している人になります。
相続税専門の事務所に勤務している受験生の絶対数は少ないといえますので、狙い目といえます。
私のゼミでも毎年1人は相続税をテーマに論文を執筆しています。
税理士免除大学院のゼミには、相続税の枠が必ず1つはあると思います。
地方税の選択
・これを選択することは消費税以上にオススメしません
みなさんは地方税と聞いて何を思い浮かべますか。
固定資産税を思いつく人が一番多いのではないでしょうか。
固定資産税にしろ地方税ははっきり言って、範囲が狭すぎます。
研究計画書の段階でこの税法を選ぶメリットがありません。
戦場に竹やりを持って戦いにいくようなものです。
強いてピックアップするなら、市役所勤務で固定資産税を担当した経験があって、なにか問題点を指摘したい強い思いがある場合なら、戦える可能性はあります。
隠れたオススメ税法
国税通則法という選択
国税通則法という法律があります。
国税通則法とは、税金の成立時期や確定方法、納付方法について法人税や所得税の制度運営をスムーズにするために作られた法律になります。
国税通則法もりっぱな税法の法律になります。
では、国税通則法を選択した方がいい人もピックアップします。
・税理士事務所経験がない人または浅い人
・入学したい大学院の倍率が高いことが事前に分かっている人
所得税の時と理由が少し被っていますが、かなりの確率で他の受験生と差別化することが出来ます。
正直、実務の経験がない人は、実務の経験がある人に比べると大学院入試上、不利になると考えられます。
そこで、目立つ意味も含めて他の受験生が選択しない国税通則法をあえて選びます。
国税通則法をテーマにした論文を紹介
国税通則法を選択することは少しだけ賭けの要素が入っていますが、税務大学院論叢でも最新の論点で国税通則法をテーマにした論文が発表されています。
平成28年6月30日発行
更正処分の理由附記-行政手続法に定める処分理由と税法上の処分理由の異同について-
中村 秀利
税務大学校
研究部教授
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/ronsou/84/01/index.htm
この論文は、国税通則法の平成23年改正にフォーカスして書かれています。
そのため、論点の鮮度という点でも申し分ありません。
この論文をベースにして研究計画書を書くという方法もありです。
まとめ
・テーマ決めは、まず税法を設定することから始めましょう
・ゼミでは、法人税と所得税のテーマを選択している人が多数派
・相続税専門の税理士事務所の人は大学院入試で有利
・大学院の競争率が高く、実務経験がない人は、国税通則法を選択するという一発逆転の方法もあり
>>以下の記事は研究計画書の書き方にフォーカスして具体的に書いています。
『税理士免除大学院・研究計画書の書き方、7つのポイント!?』へ
>>以下の記事はインタビュー形式になっていてオススメです。
「【高校卒、専門学校卒の方必見】大卒でなくても税理士免除大学院に入学する方法」へ
>>お仕事を続けながら大学院も通学したいという方は以下の記事をぜひ読んで下さい。
「おすすめ9校!【社会人向け】税法免除大学院リスト一覧in関東│2019年度春入学」へ
「おすすめ6校!【社会人向け】税法免除大学院リスト一覧in関西│2019年度春入学」へ
スキー検定2級持ち、現在1級挑戦中の税理士・行政書士です。
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既婚で、7歳の男の子と3歳の女の子の父親です。
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