まいどおおきに!
株式会社スカイクラウドのTOMOYUKIです。
会計事務所辞めたい。
よくあることだと思います。
私も辞めたい辞めたいとよく言っていましたので(笑)
そこで、今回は、会計事務所から他業種に転職する場合に会計事務所で培ったスキルはどれぐらい他業種で活用できるかについて考えてみました。
目次
会計事務所で得られるスキル
帳簿作成、申告書作成スキル
会計事務所に内定決定。
出勤初日、何をするのかなと思ってワクワク。
そして、渡される領収書の束。
そう、会計事務所の仕事の現実を目の前に突き付けられます。
ほとんどの事務所で行っているであろう記帳代行業務からあなたの会計事務所生活は始まります。
そして、一日中、領収書を会計ソフトに入力します。
理想と現実のギャップを初日に味わうことも少なくないでしょう。
ただ、その入力作業の延長が申告書であることを考えると、正確な入力(数字の転記作業)は会計事務所業務の基礎であって、非常に重要な要素です。
そして、必死で記帳、決算書の作成をしていると申告書類作成のスキルが上がっていきます。
税務相談スキル
申告書作成スキルがしっかりつくと、いよいよ作成した申告書をクライアントに説明するという仕事が出来るようになります。
ただ、事務所によっては、分業制で初めから相談スキルは向上させるところに特化して鍛えられるところもあります。
そういう事務所で経験を積んだ場合は、常に申告書が合っているのかどうか不安なままクライアントに説明することになるため、まずは申告書作成に集中するというのがおすすめです。
がんばって、早く申告書も税務相談スキルも付けたいということであれば、忙しそうな事務所(常に求人が出ているような事務所)に就職すれば嫌でも鍛えられます。
なおこの税務相談スキルは、税理士として独立するなら必ず求めらるスキルです。
これを分かりやすくクライアントに伝えられるかどうかで専門家としての資質が試され、今後の収入に直結するといっても過言ではありません。
借入、保険、節税提案スキル
そして、税務相談スキルから派生してくるものが、借入、保険、節税です。
借入は中小企業運営において、ほとんど必須の行動になります。
法人を設立する目的が借入をする信用力を付けるためという経営者も少なくないです。
当然、借入の相談も増えます。
そんな時に、借入については銀行さんに聞いてと言っていたらお客さんからの信用は逃げて行ってしまいますし、継続した経営には借入を前提にして決算書を作成することもありますので借入についても勉強しておく必要があるでしょう。
保険と節税については、納付する税金の額と密接に関係してくるため、こちらのスキルも積極的に勉強するべきだと言えます。
比較的大規模(従業員数20名以上)の税理士事務所であれば、事務所の中で勉強会などを開いていたりもするので、これらのスキルを勉強する機会も多いと思います。
活かせる可能性のある職種
保険代理店の営業マン
前職の会計事務所を退職してから、知り合いの保険営業マンから猛烈なお誘いを受けた経験からこちらの業種をピックアップしました。
その営業マンが言うには、 税金の知識を持っている保険営業マンは少ないので、絶対重宝される とのことだった。
前のパラグラフでも言いましたが、節税用の保険もあるので税金の知識があれば重宝されると思います。
しかし、保険屋さん、特に代理店の営業マンが身に付けておかないといけない必須のスキルは対人の営業スキルだと思います。
なので、会計事務所で培ったスキルは重宝されますが結局営業力が試されるので、会計スキルがめちゃくちゃ活かされるかというとあったら有利ぐらいのものだと考えていた方がいいと思います。
銀行職員
こちらも前のパラグラフで中小企業の経営と借入は密接な関係を持っていると書きましたが、借入をする先は銀行になります。
ということは、転職先として銀行職員という道も当然選択肢に入ってくるでしょう。
逆に、銀行職員から税理士業界への転職者はクライアントに非常に重宝されます。
経営者にとっては、借入と税金に強い人に相談できることは非常に心強いことでしょう。
しかし、銀行というのは、私の知る限り上下関係の非常に厳しい縦社会です。
今まで、社長から相談を受けて自分の判断でアドバイスをしていた立場から、上司の命令が絶対の出世競争の社会になじめるのでしょうか。
今では、ネット銀行の台頭もあるので昔の銀行のイメージではないかもしれないが、業界の慣習というものは存在するだろう。
そう考えると、保険代理店の営業マンと同様、税金の知識はあったら有利ぐらいに思っていた方がいいと思います。
経理、財務部門
会計事務所からの転職で最も関連性が高いのが会社の経理、財務部門への転職ではないだろうか。
確かに、経理部門に転職すれば月次の試算表などを作成することもあると思います。
財務部門については、かなりの規模の会社でないとその部門だけで人員を置いているところも少ないでしょう。
中小企業の大半は経理部門と財務部門が兼務になっているところも多いのではないでしょうか。
確かに決算、申告書まで作成できることは非常に重宝されるでしょう。
しかし、最終判断は税理士事務所が行うことになるでしょう。
それは、会社の規模が大きくなればなるほど、その傾向は高くなると思います。
つまり、重宝されることはあるものの最終判断は出来ないポジションということになります。
月次試算表についても毎月税理士事務所にデータを送って確認して貰うという流れで作業をすることになると思います。
そういう意味では何か物足りないと感じてしまう可能性があります。
結論、会計事務所の経験は会計事務所でしか活かせない
申告書の作成代行は税理士の専売特許
結論から言うと、会計事務所スキルを100%活かせるのは会計事務所しかいないということになると思います。
そもそも、個人の責任のもと申告書の作成代行が出来るのは税理士しかいませんので、それは当然と言えるかもしれません。
会計事務所以外のところへ転職をする場合は、その業界特有の必要とされるスキルがありますのでゼロから学ぶぐらいの心構えで転職される方が賢明と言えます。
そうでなければ、転職先でとんだ 勘違い野郎 と思われる可能性が非常い高いと言えます。
これは、会計事務所へ他業種から転職する場合も同様のことが言えます。
しかし、 社長から相談を受けてきたという変なプライド から会計事務所からの転職の方がより勘違い野郎になってします可能性が高いと言えます。
ITスキルはどんな業界に行っても必要
一口に会計事務所と言っても千差万別、さまざまな事務所があります。
その違いの1つにITスキルの活用度合いがあると思います。
例えば、社内でGoogleドライブを使っているか、クラウド会計を使っているか、チャットワークを使っているなど。
ITを活用して業務の効率化に積極的に取り組んでいる事務所にいるかどうかは重要だと思います。
ITスキルについてはどの業界に転職しても重宝され、また自分の業務の効率化も可能なので転職先で必ず自分を助けてくれます。
なので、今勤務している会計事務所が非効率だなーと感じた場合は、ITスキルを活用しているような事務所への転職をまず考えてもいいと思います。
ITスキルの高い事務所の特徴は、所長の年齢が若いというのが1つの基準になると思います。
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まとめ
会計事務所は、よく潰しがきくと言われます。
私も食品メーカーの営業から会計業界に転職した理由の1つは潰しがきくからでした。
しかし、いざ、会計業界に入ってみるとすごく狭いニッチな業界だということに気づきました。
なので、会計業界から別の業界に転職する場合は、ゼロから勉強するぐらいの気持ちで転職する必要があります。
転職の原因で一番多いのは人間関係ともいいますので、業界を変える前に別の会計事務所に転職するのも選択肢の1つかもしれません。
阪急塚口駅南に徒歩5分、阪神高速・尼崎インター下車北へ車で5分のところで開業中の税理士・行政書士です。
既婚で、7歳の男の子と3歳の女の子の父親です。
著書「研究計画書の書き方 Kindle版」発売中
よろしくお願いします。