【悲報】会計ソフトfreee仕様変更で勘定科目内訳書が使えなくなる

10倍値上げで検索していただいた方へ

この記事は2019年の6月の仕様変更の際に書いた記事になります。

2020年の2月の変更に関する記事は別で記事にしていますので、ぜひご参考にしてください。

freee実質10倍値上げはハリウッド〇〇シショウ並みの誇張表現、実際は?

まいどおおきに!

税法大学院合格コンサルタントのTOMOYUKIです。

私は自社の会計システムでfreeeを使用しています。

freeeというのはクラウド会計の先駆けのような存在で、最近はシェアの拡大、会計だけにとどまらず設立についてもクラウドシステムを開発するなど幅広い分野に新しいシステムを投下しています。

今回は、あるツイートをからクラウド会計とどんな風に付き合っていけばいいのか。

実務家の視点から考察してみました。

freee公式アカウントのツイート

freeeの仕様変更を知った経緯

先日あるツイートが流れてきました。

ぱっと見、何がどう変わったのかよく分からないツイートでした。

このツイートは、福岡の税理士の智原さんの以下のツイートを受けてfreeeの公式アカウントが返信したものになります。

 

つまり、実務の現場で6月にfreeeを使って申告しようとしたところ、会計freeeでは勘定科目内訳書が作成できなかったので、税理士の智原さんがそのことをツイートされていました。

税理士の人も知らないところでしれっと、仕様変更が行われていたことになります。

しかも、仕様変更だけではなく、勘定科目内訳書の作成場所を会計freeeから申告freeeに移動させるという内容でした。

ようするに値上げ

実は、会計freeeと申告freeeはまったくの別仕様のシステムになります。

例えるなら、会計freeeがエクセルで、申告freeeがワードといった具合に、それぞれのシステムを使用するためにはそれぞれで契約をする必要があります。

なので、今回の変更は、会計freeeのみを使っていた人からすると、料金は変わらなものの使える機能が減ったという実質的な値上げだったと言えます。

原材料の値上げに伴う内容量の減少させるといったマヨネーズなどでよくあるパターンですね!

 

 

値上げの効果はあるのか?

ちなみにライバルである弥生会計では、勘定科目内訳書の作成は可能です。

私が過去に弥生会計を使っていた時ですが、申告ソフトはNTTの達人というものを使用しており、勘定科目内訳書もその達人で作成していました。

今回の仕様変更については、freeeのライバルの弥生では作成出来て、freeeでは出来ないということになるため、ユーザーのイメージ的には良い印象は受けないだろうと感じます。

もっと言うなら、誰を狙った仕様変更なのかがいまいち分かりにくい変更です。

第一に、会計事務所に決算を頼んでいる会社の場合、勘定科目内訳書をそもそも使用しないでしょう。

次に、会計事務所で申告freeeを使わず(←結構このパターンの事務所が多いと思います。)に別の申告ソフトで申告をしている場合は、勘定科目内訳書が申告ソフトに付随していているケースが多いので、今回の仕様変更で申告freeeを使おうという判断には至らないと考えています。

【申告freee】法人税確定申告書

【申告freee】地方税確定申告書

【申告freee】上記に付随する各種別表

【会計freee→申告freee】勘定科目内訳書

【会計freee】決算報告書

【会計freee】消費税確定申告書

法人の確定申告の書類は上記のようになっています。

このうち会計freeeで作成可能な書類は決算報告書と消費税確定申告書になります。

その他の書類は申告freeeもしくは別の申告ソフトを使用しないといけないということです。

 

 

 

会計freeeはフロントエンド商品

申告freeeは法人税の申告システムですが、それを契約できるのは、認定アドバイザーに限られています。

そのため、ホームページ上では金額などは載っていません。

必要に応じて、営業の方から説明を受けるようになっています。

価格の方は、ここでの記載は避けさせて頂きたいと思います。

今回の仕様変更は、申告freeeの価値を向上させ、1人でも多く申告freeeの契約者を増やしたいfreee側の思惑を感じます。

freeeのメインの収入源はまちがいなく会計freeeです。

会計freeeは個人の場合980円/月から使用でき確定申告まで対応しています。

そして、通帳などと連動させれば非常にスムーズに経理業務を行うことが出来ます。

使い勝手の良い会計freeeは今後もシェアを伸ばしていくと思います。

今回の仕様変更から予測できることは、申告freeeのシェアが思ったほど伸びていないため、もともと会計freeeにあった勘定科目内訳書を申告freeeに移動させることで申告freeeの存在価値を高めたかったと考えられます。

freee上層部では、販売力のある会計freeeをフロントエンド商品として他のシステムに顧客を付けたい狙いがあると思います。

 

 

 

クラウド会計会社の戦略は、今や顧客の囲い込み合戦

最近のクラウド会計会社の戦略を見ていると明らかに単価を上げようとしているように感じます。

直近でもっともその戦略が顕著に表れたのが、クラウド会計でfreeeと双璧を成すマネーフォワードです。

ざっくり、どんな戦略だったかというと、会計システムのみの料金プランをなくして、給与や請求書などのオールインワンの契約のみしか許さなくなった(単体プランは条件付きで容認)というものがありました。

詳しくは、めがね税理士でおなじみの谷口税理士のブログをご参照下さい。

こちら

マネーフォワードの場合、月額で1,000円から2,000円半強制的に増額するというもので、Twitter等では改悪だと批判コメントが多数ツイートされていました。

こういったクラウド会計業界が値上げを実施する背景には、クラウド会計を周知させる種まき期間は終わったのだと感じます。

マネーフォワードの目に見える値上げ、freeeのような目に見えない値上げは今後も増えていくように予想しています。

実際、どんな手法で値上げを行うかは会社次第のところはあります。

どちらにしても、特定の会計ソフトに頼り過ぎると損してしまうケースも今後増えてくると思います。

 

 

まとめ

今回のfreeeの仕様変更は地味なものです。

たぶんマネーフォワードの時のような改悪といった意見は出てこないと思います。

ただ、クラウド会計全体で変化の兆しは出ていますので、何か大きな変更の予兆のような気もします。

 

 

息子の成長日記

毎朝、子供を保育園に連れていくのですが、今日は一段と機嫌が悪く、Tシャツとズボンを履かず、下着とおむつのみ着用して登園しました。

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