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実務家が税理士試験で消費税を選択すると有利なワケ│2019年の試験問題を見て

私は税理士試験の税法科目は消費税を選択して合格しています

 

その時は 税理士法人に勤めながら 勉強していたので 勉強時間が豊富にあったわけではありません

 

しかし無事合格することができました

 

私は 大学院を卒業して税理士になりましたが 私のクラスのゼミ生は全員 どこかの税理士事務所に勤めている人達ばかりでした

 

そして税法についてはほとんどの人が消費税を選択して働きながら合格して いる人たちばかりでした

 

相続税や今はやりの国税徴収法といった人はほとんどいませんでした

 

私はこの状況 を見て一つの仮説を立てました

 

それは実務家 は消費税が 受かりやすいのではないかという仮説です

 

ゼミの同級生なかには大きめの税理士法人のマネージャーをしながら大学院に通いながら消費税を合格した人もいます

 

あまり努力してることを表に出さない方ですが それでも 専念の方に比べたら圧倒的に時間が足りなかったはずです

 

暗記の精度もそれほど高くないとご自身でおっしゃっていました

 

けれども合格しています

 

そこで今回私は 資格の学校大原が提供している2019年の 問題回答集を見て 実際に実務家が 消費税を受かりやすいのかどうか改めて確認してみました

資格の学校大原

税理士試験 解答速報

https://www.o-hara.ac.jp/best/zeirishi/sokuhou/

この記事内の実務家 の定義

この記事内で実務家と表現しているのは 法人及び個人の顧問先の担当件数が20件以上で その状態で2年以上 継続して担当して 税理士事務所に勤務しているような方を 実務家と定義しています

 

2019年の消費税の本試験の内容を要約

消費税の問題は理論と計算の2題構成です

 

配点はちょうど50点ずつの100点満点になります

 

その中で私は実務家有利だと考えているのは理論の方です

 

というのも計算に関しては 実務家であったとしても ほとんど会計ソフトに頼って計算しますので 実務で会計ソフトがやっているような計算を電卓を使ってやらないので

 

計算についてはあまり差が付かないと考えているからです

 

今回の大原が 合格のボーダーラインとして示している 点数についても 理論が 29点 計算が34点となっています

 

予備校のボーダーになるので 授業を受けた人が 今回の問題を受けた場合に 計算の方がより点数が取れると判断しているわけです

 

確かに難易度の差によっての違いは若干あると思いますが

 

今回は理論を中心に 私の仮説を検証してみたいと思います

 

実務家が有利だと思う問題

理論 問2(1)

基本的に座学で得た知識というのは 教科書の基礎的な知識で解ける問題しか本試験で出た場合は対応できません

 

例えば問2(1)などは 事例問題が出ています

個人事業主Aは、……本年度に製造用機械900万円を購入した……翌課税期間における消費税の簡易課税制度の摘要について、次の事項に触れながら述べなさい。

イ 簡易課税の適用要件

ロ 消費税簡易課税制度選択届出書の提出が制限される場合

 

税理事務所 が判断を誤って クライアントから 損害賠償を受ける案件が多いのが消費税の課税判断になります

 

消費税はよく後出しジャンケンができない税金と言われます

 

なので大抵の税理士事務所であれば 届出書を出す 段階でシミュレーションをしてした上で クライアントに説明をします

 

今回はそんな簡易課税の届出書に関する問題になっています

 

実務でも売上が5千万円付近をいったりきたりするようなクライアントの簡易課税の判断をすることは非常に 難しく案件となります

 

そういった実務で実際やるような状況判断が必要になる問題になっています

 

実務でクライアントのシュミレーションなどをやっている担当者にとっては有利になる問題であると考えられます

 

理論 問2(3)

簡易課税制度の適用を受ける場合に、……原則的な計算方法及び……特例的な計算方法について述べなさい。以下省略

ここでは簡易課税制度の みなし仕入れ率ついて 説明させる問題になっています

 

教科書でも習うような内容になりますが 実務家であれば現場でこう言った 判断を迫られる場面というのは出てきます

 

会計ソフトで計算した簡易課税の計算のうちどちらが有利なのかという判断になります

 

簡易課税というのは名前は簡単ですが、複数事業を営んでいる場合は計算が複雑になるため実務家の間ではもっぱら簡単な計算ではないというのが大方の見方になります

 

しっかりテキストベースで問題を解いていてもでき ますが 実務で判断をしている経験が活かされる問題と言えます

 

 

実務家が有利になる理由

『平成31年度【令和元年】(第69回)税理士試験 試験委員発表』

消費税法

・山寺尚雄    国税庁課税部課税総括課消費税室長 

・前川武政    税理士

https://www.o-hara.ac.jp/best/zeirishi/topics/iin/

 

税理士試験には 試験員として国税庁の方と 税理士の実務家が 共同して作成を行っています

 

そのため 実務で実際に起こる場面を想定して問題が作成されています

 

税理士試験は2時間の時間の中で いかに効率的に 点数を稼ぐかの勝負になります

 

なので実務家であれば 普段現場で 経験してるような 内容が出てくればその判断スピードは実務家以外の人に比べれば早いのは当然です

 

そして そのスピードによって生まれた時間で 計算などを焦らずじっくり解くことでミスを減らし結果的に合格可能性が上がると考えられます

 

今回久しぶりに消費税の問題と回答ならびに合格ラインの読みを見ました

 

改めて実務家が有利であるとも思いました

 

これから 税法科目 を選択される方の 一つの参考に なれば大変幸いです

 

 

まとめ

事実、実務家では消費税を税法の選択科目としている人が多かった

 

座学を教える予備校でも理論については計算より難易度が高いとしている

 

実際に理論問題を確認しても 予備校は難しいと判断している箇所が実務家であればそれほどでもと感じる問題があった

 

実務家である税理士が試験員に入っている

 

 

 

 

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丸山友幸(まるやまともゆき)
スキー検定2級持ち、現在1級挑戦中の税理士・行政書士です。 ウインタースポーツに打ち込みたいけど3月の確定申告がご不安な方はぜひご相談を!! 前走の私が直接対応させていただきます!! 既婚で、7歳の男の子と3歳の女の子の父親です。 著書「研究計画書の書き方 Kindle版」発売中 よろしくお願いします。