がんばる税っ!
みつばち会計事務所の丸山です。
クラウド会計を使えば自分で創った法人の決算が自動で簡単に出来て、税理士いらずとも言われますが、半分正解で半分不正解と言えます。
それは、クラウド会計を使っている税理士もTwitterなどで話しています。
freeeでめちゃくちゃになった状態でお願いしますと言われるなら何もやってない方が断然マシ。
— 税理士法人ソラヲ (@u_sorawo) February 7, 2020
freee3つ星アドバイザーの税理士さんがこのように言っています。
3つ星アドバイザーとは、freeeアドバイザーポイントというものがあり、少なくとも30社ぐらいのクライアントのサポートをしていないと獲得出来ないので、そのようなクラウド会計専門の人がこのように言っているのです。
私もこれには同感です。
自動で簡単に出来ますというのは、しっかり初期設定を行った上での話で、完全にほったらかしで大丈夫かというとそういうわけではありません。
そこで、今日は、フリーランス、自営業、副業の方が法人を創った場合に、まずはやって欲しい初期設定についてお話ししたいと思います。
目次
期末の設定と事業所情報の登録
事業年度の設定
【スカイクラウド】の画面で説明。
法人の会計期間は最長で法人税法の中で1年以内と決められています。
なので、半年ごとに決算をして納税することは出来ます。
(消費税の課税を免除したりしようとする時は、7ヶ月など1年より短い期間を選択することもありますが、決算作業はできるだけ少なくしたいので、ほとんどの場合は1年間を選択します。)
新設法人の消費税の免税期間を最長化するためには?
https://www.zaimupartners.jp/archives/2195
まずは、[設定]メニュー → [開始残高の設定]をクリックし、[事業年度開始日の変更]をクリックします。
法人の事業年度で大事なのは、決算日をいつにするかです。
決算日は多くの場、月末に設定します。
これは、法人税の申告をする時に月末の方が何かと都合がいいからです。
例えば、売上の集計などは月末締めで行う会社が多いですし、仕入れについても月末締めで行う会社が多いです。
もし、決算日を20日にすると、決算日の売上や仕入れについては1日〜20日までの売り上げを集計する必要があります。
なので、多くの会社は月末を決算日として設定する会社が多いです。
(なお、決算日は法人を創る際に法務局に提出する原始定款に記載した年月日が基準となり、それと異なる年月日にする場合は、書き直した定款を税務署から要求される場合もあるので、決算日については法人を創る時点でしっかりと決めておくべきです。)
会社情報の設定
【スカイクラウド】の画面で説明。
次は、事業所設定から法人で登記した事務所の所在地や代表者の名前を登録します。
[設定]メニュー → [事業所の設定]をクリックし、[基本情報設定]から入力します。
(始めの段階でこの設定を行う理由は、請求書などを発行するときの住所や名前などを簡単に登録できるのと、決算の際に決算書を作成する際の会社名などになるため、事前に登録しておくことをお勧めします。)
資本金の設定(開始残高)
資本金
法人を創った場合は、資本金を設定しています。
これは、法務局に提出する登記簿に記載しているので、全ての法人が必要な設定になります。
この入力方法ですが、freeeのサポートデスクでは、以下のように紹介されていますが手順がややこしいので、ぜひ振替伝票を使って入力をして頂きたいと思います。
[決算]メニュー → [その他の機能]をクリックし、[振替伝票]から入力します。
振替伝票というのは、なんでも入力できる万能な入力手段になります。
freee以外でも弥生会計、マネーフォワードなどどんな会計ソフトにも必ず設定されています。
なので、この機会にぜひ入力方法を押さえてください。
個人貸付(銀行口座の登録)
例えば、資本金を100万円で法人を創った場合、登記簿謄本に記載した会社設立日を選択して借方に現金100万円、貸方に資本金100万円を入力して登録をします。
ただし、銀行口座などの連動が可能なものについては、振替伝票を使って入力できないことになっています。
この場合は2ステップを踏むことで登録をすることが出来ます。
まずは、[口座]メニュー → [口座を登録]をクリックし、引継ぎたい個人口座を選択します。
次に、[設定]メニュー → [開始残高の設定]をクリックし、[開始残高の編集]から通帳を確認して引き継ぐ時点の残高を入力します。
(例えば、個人の銀行残高に100万円がある場合に、この銀行口座を会計ソフトに登録するということは、社長のお金を資本金という法的な形ではなく、個人的な会社への貸付けという形で資金を預けるというイメージになります。)
なので、会計ソフトの中では短期借入金で処理が行われます。
売掛金、買掛金
会社設立前に掛けの売り上げや掛けの仕入れが発生していれば、それを反映させる必要があります。
主に、すでに個人事業を行っていた人が法人成りする際に処理が必要になります。
例えば、個人の方で50万円を掛けで売り上げていて、掛けの回収をしないまま法人成りしたとします。
その場合、回収は会計ソフトに登録した個人口座などに50万円が入金されることで行います。
なので、掛けを法人の会社設立日に入力しておく必要があります。
その場合の処理は、借方に売掛金50万円、貸方に短期借入金50万円を入力します。
これは、個人で持っていた50万円受け取るという権利を法人に貸し付けたという意味になるため会社では短期借入金を使って入力を行います。
逆に、仕入れの場合の掛けの場合は、借方に短期借入金50万円、貸方に買掛金50万円でいいのかということですが、私はこれでもいいと思います。
というのも、厳密にいうと買掛金は後からお金を支払う義務を会社に肩代わりしてもらっていると考えることもできるため、会社からしたら、貸付金ではないのかと考えることも出来ます。
(ただ、厳密な処理というのは、決算までは必要ないので、掛けが残っていたら短期借入金で処理すると覚えておいていただければ結構です。)
本日のまとめ
今日は、freeeで帳簿を作成していく場合、通帳などの自動設定をする前に必ずやっておきたい設定についてお伝えしました。
どれも慣れていればすぐに設定ができるものばかりです。
自力で法人の帳簿を作成しようとする人は初めて行う作業になりますが、一つ一つ丁寧に作業を行えば大丈夫です。
次回は、口座の説明、銀行やクレジットの自動設定や領収書の入力の際の設定について説明して行きたいと思います。
息子(2歳5ヶ月)の成長日記
昨日は、18時過ぎぐらいに実家でたくさんご飯を食べて帰ろうとすると、お腹がサッカーボールぐらいになっていて、幸せそうにそのまま寝たまま車に乗せて帰りました。
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